今日は、1998年の歴史的名盤、ミッシェル・ガン・エレファントの『G.W.D』を紹介します!
僕に自由になることを教えてくれたミッシェル・ガン・エレファント。
では、早速みていきましょう!
ミッシェル・ガン・エレファントの基本プロフィール
ミッシェル・ガン・エレファントは1991年から始動し、2003年の解散まで7枚のフルアルバムを発表、ブランキー・ジェット・シティと共に今でもフォロワーが絶たない90年代を代表する伝説のロックバンドだ。
ミッシェル・ガン・エレファントのサウンドは、パブロック、ガレージパンクなどをベースにした切れ味鋭いビートと強力なグルーヴが特徴で、熱狂的なライヴパフォーマンスは高い支持を得ていた。
チバユウスケの独自の世界観をもった詩も彼らの重要な要素となっている。
解散後もそれぞれにバンドで活動しており、依然として高いカリスマ性と強い影響力のある存在だ。
2009年に急逝したギタリストのアベフトシ。彼の唯一無二のカッティングギターは今でも輝き続けている。日本には珍しいスタイルの奏法でファンを唸らせ続けたアベフトシは、指折りの名ギタリストだった。
唸る4ピースバンド、スーツ姿でオーディエンスを煽る、轟音。
メンバーはチバユウスケ(vo,g)、アベフトシ(g)、ウエノコウジ(b)、クハラカズユキ(ds)の4人。
チバユウスケ:1968年7月10日生まれ、神奈川県出身。
アベフトシ:1966年12月16日生まれ、広島県出身。
ウエノコウジ:1968年3月27日生まれ、広島県出身。
クハラカズユキ:1969年4月3日生まれ、北海道出身。
がなる、われる、だれる、快楽主義的誠実な音像が迫るG.W.D
シングルタイトル | G.W.D |
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リリース | 1998年8月1日 |
レーベル | TRIAD |
パーソネル | チバユウスケ(vo,g) アベフトシ(g) ウエノコウジ(b) クハラカズユキ(ds) |
ミッシェル・ガン・エレファントを初めて聴いたのが今回紹介するG.W.D。1998年、当時ラジオで最初に耳にしたときに感じた違和感。
聴いたことも観たこともないイメージが耳と目に突き刺さってくるような感覚。
チバさんのような歌い方は、当時、今まで聴いたことのないスタイルだったから、気になってCDを探して、見つけたG.W.D。
G.W.Dのイントロ、ベースが2音なるだけなのに、異常なぐらいしびれて鳥肌立った。火花が散るようなドラム、鋭く切り込むギター。これは異常だと、惚れてしまった。
外食している時に、お店のTVモニターにはG.W.DのPVが流れていた時があった。釘付けになったのをよく覚えている。
強烈なヴォーカル、猛烈なベース、炸裂するドラム、爆裂なギターが、震えるほどかっこよくて、それらの音が視覚化されたG.W.DのPV。過去に経験のしたことがないほどの衝撃だった。
ミッシェル・ガン・エレファントの音楽ルーツ
ミッシェル・ガン・エレファントの音楽を語る上で外せないのが、ザ・ダムドを筆頭とするUKパンクと、ドクター・フィールグッド、ザ・パイレーツのパブロックなど、UKロックの存在。
G.W.Dのカップリング、ジャブ。ガレージ感が最高にかっこいい楽曲で、アベさんのサウンドはブルーズの再解釈と言うか、パブロックを通りロンドンパンクも通って、でもルーツを大事にして南部や西部の荒野もさまよって、それらの要素をカリッと高温のボイルド・オイルで揚げてできている。
そして、アベさんのギターを知る上で重要な二人のギタリストがミック・グリーンとウィルコ・ジョンソンだ。
The Damned
更には、ミッシェル・ガン・エレファントのバンド名の由来とも関係の深いアルバムMachine Gun Etiquetteでも有名な、ザ・ダムドの世界観もミッシェル・ガン・エレファントの音に大きな影響を与えている。
ザ・ダムドは1976年に結成から現在まで活動し続けてます。レッチリが結成35周年を超えていますが、ザ・ダムドは結成45年を迎えます。挑戦し続ける姿勢は本当にかっこいいね。結成メンバーで一度も脱退してないヴォーカルのデイヴ・ヴァニアンは1956年生まれ。
Dr. Feelgood
ウィルコ・ジョンソン(1947年7月12日生まれ)も、ミック・グリーンと同じくイギリスのギタリストで、パブロックバンドの最重要バンドであるドクター・フィールグッドのメンバー。
動画の「シー・ダズ・イット・ライト」はドクター・フィールグッドのデビュー・アルバムダウン・バイ・ザ・ジェッティに収録されている人気曲で、アベさんのマシンガン・カッティングのルーツとなる鋭いカッティングを味わえる。ウィルコ・ジョンソンはこの鋭いカッティングをフィンガーピッキングのみで弾ききる。
The Pirates
ミック・グリーン(1944年2月22日生まれ)はジョニー・キッド & ザ・パイレーツのギタリスト。ザ・パイレーツは1959年から1966年活動していたイギリスのロックンロール、パブロックバンドだ。
ウィルコ・ジョンソンはミック・グリーンのギターに衝撃を受けてギターを始めた。そしてアベさんのマシンガン・カッティングのルーツとなるのがこの二人のギタリストで、特にミック・グリーンのギターには強く影響を受けています。
アベフトシのサウンドメイクと奏法
アベさんのギターサウンドはミッシェル・ガン・エレファントを語る上で重要な要素だ。なぜなら、あの音がなかったら全く違うバンドサウンドになっていたからだ。
松下工房にて作られるアベフトシシグネチャーモデルのギターは、アベさんのスタッブな鋭いカッティングに耐えるよう細かい配慮が施されている。アベモデルのギターにはブリッジが暴れないようにサイドネジ加工がしてあり、超職人目線でアベさんが求める音を形にしている。ドライな切れ味爆裂サウンドは入念な計算と準備によって繰り出されている。
このサウンドを支えているのがリズム隊であって、どんなに素晴らしいギタリストも最高のリズム隊なくして最高のギターは弾くことができない。
かっこいいバンドには必ず最高のリズム隊がいる。チバさんのユーモアを増幅させ煽る最高のリズム隊のうえで計算的に暴れまわるギター。
ディテールにかなりこだわる職人気質なサウンドメイク、ミッシェル・ガン・エレファントは陽気な職人集団だ。
ミッシェル・ガン・エレファントの愛とユーモア
当時、ミッシェル・ガン・エレファントを特集したTV番組は地上波とスカパーの両方をチェックしていた。
海外ツアーのドキュメンタリー映像や、スタジオインタビューなど、スカパーで追っかけまくった。追跡しまくって、録画して何度も何度も見た。当時はまだ、VHS。でかいカセットタイプの記録媒体。懐かしいな。
ここでざっくりですが、G.W.D以前の初期ミッシェル作品を紹介します。
1stアルバム:CULT GRASS STARS
ミッシェル・ガン・エレファントはすごい陽気な兄ちゃんたちだ。名曲「世界の終わり」収録。
2ndアルバム:HIGH TIME
キャンディハウス、リリィ、一貫した彼らの遊び心全開の世界観。どのPVも、遊びがあって、しかもクールで。
3rdアルバム:CHICKEN ZOMBIES
気だるく切ない曲調のブギーのような楽曲でも、前向きな陽気な兄ちゃんの片鱗を伺わせる世界観は健在。バードメン、カルチャー、ゲット・アップ・ルーシー、ユーモアやファンタジーやロマンチックな世界観をもつチバさんの詞はポジティブなエネルギーに満ちている。
ミッシェルの職人気質
スーツやジーンズなど、職人集団らしいオタク的な、こだわりの強い着こなしもミッシェル・ガン・エレファントの魅力。
リーバイス、マーチン、洋服の並木のスーツ、ジョージ・コックスなどUSとUKの要素。主張があって、シャープなシルエットも相まって絵になる。
ゴッドファーザー 愛のテーマなど、ライヴの入場曲も素敵です。
14歳の僕に刺さったまま。
今日は以上です!
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