本記事では、ジョニー・マーの使用機材(ギター・エフェクター)概要を解説していきます。
ジョニー・マーは、マンチェスター出身のロックバンド、ザ・スミスで80年代から活躍するギタリスト。
2021年の新曲MVで使用しているストラトは下記のとおり、超絶カスタム仕様。
現在はソロ活動を中心に様々なアーティストのサポートも行い活躍しています。
ジョニー・マーは、ノエル・ギャラガーとも親交が深く、レッチリのジョン・フルシアンテのソロ作品でもギターを弾き、ボーダレスに愛されています。
年齢は1963年生まれなので、レッチリのアンソニーやフリーの1歳年下になります。
メインのフェンダー・ジャガーにNudie Jeansのジャケット姿がスタイリッシュ。
気楽にお楽しみください。
Enjoy.
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Music ∞♡ / Jazz / Punk / Rock / Funk / Electronic Music 1984年生まれ。東京在住。
プロフィール詳細
1.使用ギターについて
ジョニー・マーの使用ギターを、ザ・スミス期・ソロ活動期に分けてチェックしていきます!
ノエル・ギャラガーの使用ギターは、「ノエル・ギャラガー歴代使用ギター【時系列で整理・解説】説】」に、また、ノエル・ギャラガーの使用エフェクターは、「ノエル・ギャラガー使用エフェクター【効果別で整理・解説】」に、それぞれ詳細がありますので、お役立ていただけたら幸いです。
また、ジョン・フルシアンテの使用ギターは、「ジョン・フルシアンテ歴代使用ギター【時系列で整理・解説】」に、また、ジョン・フルシアンテの使用エフェクターは、「ジョン・フルシアンテ使用エフェクター【効果別で整理・解説】」に、それぞれ詳細がありますので、お役立ていただけたら幸いです。
2.ザ・スミス時代のギター使用一覧
- 1985 Gibson Les Paul Standard Wine Red
- 1960 Gibson Les Paul Standard
- 1972 Gibson Les Paul Custom
- 1959 Gibson Les Paul Standard
- 1959 Gibson ES-355 Cherry Red
- 1959 Gibson ES-355 Black
- 1954 Gibson 295
- 1963 Epiphone Casino
- 1962 Fender Stratocaster
- Rickenbacker 330 Jetglo
- Gretsch 6120 Orange Nashville
- Gretsch 6120 Blue Nashville
- 50’s Gretsch 6196 Country Club Cadillac Green
- 60’s Gretsch 6192 Country Club
- Martin D-28
近年はジャガー一筋のイメージなだけに、グレッチを愛でる姿は貴重かも?「ザ・スミス時代」からのファンにとっては「ジョニー・マーといえばグレッチ」のイメージを持たれている方も多いかもですね。カントリージェントルマンぽいけど、テールピースはブランコですね。渋い。Badass Gretsch。
ザ・スミス時代のソリッドボディ・ギター
Gibson Les Paul Standard
ザ・スミス時代のジョニー・マーは、ギブソン・レスポールがメインギター。
ザ・スミスの2ndアルバムMeat is Murderでは、ジョニー・マー自身によってショートタイプ・ビグスビーを増設したワインレッドの85年製レスポール・スタンダードがメインギター。
おなじくザ・スミスの4thアルバムStrangeways, Here We Comeでは、59年製レスポール・スタンダードがメインギターでした。
もう1本主力メンバー「だった」レスポール・スタンダードがあり、それがこちら。
ジョニー・マーは次のように続けている。「ノエルのことは、熱心で自分のやっていることに真剣に取り組んでいる男だと僕は思っていて、お金を持っていなかった彼とは反対に僕がギターをたくさん持っていたこともあって、『よし、分かった。このギターを彼にあげよう』って思ったんだ」
ジョニー・マー、お金のなかったオアシス結成前のノエルに自分のギターをあげたことについて語る
ジョニー・マーは上記のとおり、86年のシングル「Panic」「Ask」や、「Shoplifters of the World Unite」のB面に収録された「Half a Person」と「London」で使用した、60年製レスポール・スタンダードを94年頃ノエル・ギャラガーに譲っています。
ノエル・ギャラガーの使用ギターは、「ノエル・ギャラガー歴代使用ギター【時系列で整理・解説】説】」に、また、ノエル・ギャラガーの使用エフェクターは、「ノエル・ギャラガー使用エフェクター【効果別で整理・解説】」に、それぞれ詳細がありますので、お役立ていただけたら幸いです。
Gibson Les Paul Custom
ジョニー・マーはレスポール・カスタムも愛用しており、86年リリース、ザ・スミスの傑作3rdアルバムThe queen is Deadで全体を通して使用しました。
ジョニー・マーはこのレスポール・カスタムも、オアシスのノエル・ギャラガーに譲りました。(ノエルはテイルピースを変更、白いピックガードを追加、後にこのピックガードにオアシスのステッカーを貼る)
というのも、さきほどの60年製レスポール・スタンダードは、悲しいことにオアシスのライブ中にステージに上ってきた暴徒によってネックが折られてしまい、それを見かねたジョニー・マーが2本目のレスポールをノエルへ快く譲り渡したのです。優しい。
ザ・スミス時代のセミアコ・ギター
Gibson ES-355
ジョニー・マーはセミアコも愛用しており、ES-355も重宝しています。
「Heaven Knows I’m Miserable Now」や「Girl Afraid」などをチェリーレッドのES-355で作曲したとあり、ノエル・ギャラガーもES-355をメインギターとして愛用していますが、ノエルがES-355を購入するきっかけを作ったのがジョニー・マーなんです。
Rickenbacker 330
さらに、ジョニー・マーといえば、セミアコのリッケンバッカー330ですね。ブラック(Jetglo)の330もジョニー・マーらしいサウンドのイメージを作り上げた重要な存在ではないでしょうか?
リッケンバッカー330の特徴でもあるメイプルボディ特有のキラキラしたサウンドがザ・スミスの世界観とぴったり。24フレット仕様のセミアコというのもリッケンバッカー330ならではですね。
リッケンバッカーの工場見学動画。独特の構造はこうして造られる。
ザ・スミス時代のフルアコ・ギター
Gretsch 6120
6120ナッシュヴィルは1955年から現在まで根強い人気を誇るグレッチを代表する銘機。ブライアン・セッツァーの使用で有名な本機、ジョニー・マーが使用している6120は元々ピート・タウンゼントが使用していたものなんだそうです。
ちなみに、ジョージ・ハリスンが愛用した6122カントリージェントルマンは、6120よりボディが1インチ大きく、6120よりボディが薄い。6120と6122の木材やピックアップなどは共通で、6196は6120とボディ幅が同じで厚みは6122と同じ。
下記の動画の「Meat is Murder」で使用しています。
Gretsch 6196(6192) Country Club
6196 Country Clubと6136 White Falconは、ボディサイズ、ボディ材やピックアップなど基本的には同じ仕様だったりします。
Country Clubは1951年に販売開始されたモデルで、初期はビグスビーは標準装備しておらず、ジョニー・マーの50年代製キャデラック・グリーンの6196もG-カットアウト・テールピース。ピックアップはダイナソニック(シングルコイル)・ピックアップ。
ホワイトファルコンはナッシュヴィルと同じく1955年から発売されたモデルです。
ジョニーは6192(サンバースト)も使用しており、そちらは60年代のモデルでビグスビー仕様。こちらはピックアップがフィルタートロン(ハムバッカー)。カントリークラブのサンバーストカラーモデルが6192で、カスタムカラーモデルが6196。ちなみに、ナチュラルカラーのカントリークラブは6193。
フィルタートロンはレイ・バッツ氏が開発した世界初のハムバッカーピックアップで、グレッチのオリジナル・ピックアップとして1958年に誕生しました。それ以前は、ディアルモンドが開発したダイナソニック・ピックアップをグレッチは使用していました。また、フィルタートロンの進化系(構造的には簡素化)が6119テネシアンなどに採用されているハイロートロンです。
下記のモデルはジョニーの60年代製6196に仕様が近いですね。
ザ・スミス時代のアコースティック・ギター
Martin D-28
ジョニー・マーが「ザ・スミス時代」に愛用したアコギは、マーティンのD-28。「Bigmouth Strikes Again」「There Is a Light That Never Goes Out」などで使用。
3.ソロ時代のギター使用一覧
- Fender Jaguar JOHNNY MARR Signature
- 1965 Fender Jaguar and More Jag’s
ジョニーのメインジャガー
ジョニー・マーは近年、Comet Sparkleフィニッシュのジャガーを愛用しています。
ジョニー・マーのシグネチャー・ジャガーは、ジョニーの65年製ジャガーを元に製作されており、サドルはムスタング・サドルに変更され、ピックアップは62年製ジャガーを踏襲したCustom Wound Bare Knuckle® Johnny Marr Pickupを搭載。
シグネチャー・ジャガーは、スイッチが通常のジャガーよりもシンプルにモディファイされており、テレキャスタイプの4wayスイッチが採用されています。
ジョニー・マーのシグネチャー・ジャガーのファーストリリースは2012年。2018年にジョニー・マーの3rdソロアルバムCall the Cometの発売を記念してレイクプラシッドブルーが限定で販売されました。
ジョニー・マーらしいこだわりが詰まった1本。
ジョニーのメニージャガー(おまけ)
とにかくジャガー大好きみたいで、一体何本所有しているんでしょうか?
チェックしていきましょう。
2020年1月15日の投稿より、下記のブラックボディにべっ甲柄ピックガードのジャガーは、ジョニー・マーがモデスト・マウスに参加した際にモデスト・マウスのボーカル・ギター、アイザック・ブロックから譲り受けた63年製。
ジョニー・マーは2006年〜2008年の2年間、モデスト・マウスの正規メンバーとして活動していました。ジョニー・マーが参加したモデスト・マウスの作品は1アルバム、1EP。
使ってますね〜!
2017年9月28日の投稿より、下記のブラック・ジャガーは上記のモディファイと思いきや、ボディの打痕や傷から察するに別モノぽい。べっ甲の柄も結構違います。Black Jag’s Back。
2019年5月19日の投稿より、上記のブラック・ジャガーは傷の位置と時系列的から察するに下記のジャガーに変貌したと思われ、シングルコイルからハムバッカーへピックアップを変更したようです。ボディ下部に2個のミニスイッチ増設してますね。Badass Black。
2018年7月12日の投稿より、上記のブラック・ジャガーは、ピックアップの構成とボディ下部のミニスイッチから察するに、おそらく下記のブルー・ジャガーと同様の仕様にモディファイしたようですね。よく見ると下記のジャガーは上記のブラック・ジャガーとネック側ピックアップが若干異なりますね。
でも、もしかしたらBadass Blackをリフィニッシュしてブルーにあいたのかも?
この2本は、「Call the Comet」を記念して追加されたジョニー・マーのシグネチャー・ジャガーの新カラと思われ。
2018年8月4日の投稿より、上記のレイク・プラシッド・ブルー。
2020年2月24日の投稿より。この投稿が思い出写真でないのならば、やはり先程のブルーとは別の個体だと思われ。つまり、ミニスイッチ増設ジャガーが2本あるということですね。
2016年7月8日の投稿より。My Darlins。あれ?このブラック・ジャガー、ピックガードの色は違うけど、トロモロアーム脇のステッカーがBadass Blackと同じ。。ん〜?もしかしたらこのブラック・ジャガーがBadass Blackの元になっているのかも?
2017年9月28日の投稿のBlack Jag’s Backは、下記のブラック・ジャガーがメンテから帰ってきたってことかな?
2015年3月17日の投稿より。I Feel Youの一幕。上記のジャガー使ってたんですね。同じ位置に同じステッカーあり。
こういうエッジの効いた曲作るのまじで上手いなあと思う。凄いシンプルで、めっちゃかっこいい。ギターのかっこいい音を活かしてる。
2014年8月28日の投稿より。ステッカー貼る前と思われ。
2014年7月3日の投稿より。シャーウッド・グリーン、オリンピック・ホワイト、キャンディ・アップル・レッドの3ジャガー。
ジョニー・マーが愛用するソルジャー・ストラップ、質感が非常に上質。
2020年11月11日の投稿より。上記のキャンディ・アップル・レッドかな?このカラーはシグネチャーのMETALLIC KOですね。
2020年4月5日の投稿より。グリーンはともかく、このピンクは新しいかも。
2020年9月7日の投稿より。スパークル、パープルかな?
マッチングヘッド・スパークル・ピンク。でも、これは二人共ジャズマスターのようですね。
2021年4月14日の投稿より。ナチュラル・ジャガー現る。
どうやら10本以上ジャガー持ってますね笑。
以上、ジョニー・マーのメニージャガーのコーナーでした!
4.使用弦について
ERNIE BALL 2220 (11-48) POWER SLINKY
ジョニー・マーが使用するギター弦は、ERNIE BALL 2220 (11-48) POWER SLINKY。
ジャガーはショートスケールのギターなので、10-46だとちょっと頼りない。ので、やや太めの弦を使用してますね。
5.使用エフェクターについて
つぎにジョニー・マーが近年メインで使用しているエフェクターについてチェックしていきます!
カール・マーティンがお気に入り?
詳細をみていきましょう!
使用エフェクターの一覧
- BOSS GT-100
- BOSS OS-2
- BOSS OD-2
- Line6 M13
- TC Electronic Polytune Noir Mini 2 Pedal Tuner
- Fender Level Set Buffer
- Fender Santa Ana Overdrive
- Fender Mirror Image Delay
- Fender Marine Layer Reverb
- Fender The Bends Compressor
- Fender Pugilist Distortion
- Carl Martin Compressor / Limitter
- Carl Martin Hot Driven ‘n’ Boost mk3
- Carl Martin Plexi Tone
- Carl Martin AC Tone
- Carl Martin Chorus xⅡ
- Carl Martin DeLayla XL
- Carl Martin Headroom (Reverb)
BOSS GT-100
BOSS GT-100など、マルチも使いこなす合理的ギタリスト。
BOSS OS-2
BOSS OD-2
Line6 M13
TC Electronic Polytune Noir Mini 2 Pedal Tuner
ティーシーエレクトロニック(Tc Electronic)
ティーシーエレクトロニック(Tc Electronic)
Fender Level Set Buffer
Fender Santa Ana Overdrive
Fender Mirror Image Delay
Fender Marine Layer Reverb
Fender The Bends Compressor
Fender Pugilist Distortion
Carl Martin Compressor / Limitter
Carl Martin Hot Driven ‘n’ Boost mk3
Carl Martin Chorus xⅡ
Carl Martin Delayla XL
Carl Martin Headroom (Reverb)
6.オタク気質
ジョニー・マーは、活動歴が長いだけでなく、様々なバンドでの活動で表現の幅が広いです。その表現力を支える最強のギアが、近年メインギターとして信頼を寄せているフェンダーのジャガー。
ジョニー・マーのシグネチャー・ジャガーはレアになりつつ、定価もまあまあ高いので、興味がある方はぜひ試奏してみてはいかがでしょうか。
下記の動画は、2019年のブリット・アワード授賞式でビリー・アイリッシュと共演した際の一幕。ジョニー・マーは、コメット・スパークルのジャガーで脇を固めました。
ビリー・アイリッシュの繊細な表現と最高の相性ではないでしょうか。
ジャガーはMade in Japanのモデルも出ており、ジョン・フルシアンテやカート・コバーンなどの使用により、90年代以降再評価されているギターですので、サーフ・ミュージックからグランジまでをフォローアップする頼もしいギターとして1本持っておいても色々発見があるかもしれませんね〜。
さすがのこだわりを実感していただけたのではないでしょうか、さすが三つ目なだけありますね!
3rd eye checkもばっちり。
ノエル・ギャラガーの使用ギターは、「ノエル・ギャラガー歴代使用ギター【時系列で整理・解説】説】」に、また、ノエル・ギャラガーの使用エフェクターは、「ノエル・ギャラガー使用エフェクター【効果別で整理・解説】」に、それぞれ詳細がありますので、お役立ていただけたら幸いです。
また、ジョン・フルシアンテの使用ギターは、「ジョン・フルシアンテ歴代使用ギター【時系列で整理・解説】」に、また、ジョン・フルシアンテの使用エフェクターは、「ジョン・フルシアンテ使用エフェクター【効果別で整理・解説】」に、それぞれ詳細がありますので、お役立ていただけたら幸いです。