本記事では、「ジャズの定番名盤オススメ10選」を紹介いたします!
では、早速みていきましょう!
※目次もご活用くださいませ。
深みを増した極上のグルーヴ
1.キャノンボール・アダレイ:Somethin’ Else
タイトル | Somethin’ Else |
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アーティスト | キャノンボール・アダレイ 1928.09.15-1975.08.08 フロリダ州タンパ出身 |
リリース | 1958年 |
レーベル | BLUE NOTE BLP1595 |
パーソネル | キャノンボール・アダレイ(as) マイルス・デイヴィス(tp) ハンク・ジョーンズ(p) サム・ジョーンズ(b) アート・ブレイキー(ds) |
本作は、実質的にはマイルス・デイビスの作品といわれており、マイルスが1955年にコロンビアと契約したため、契約上の都合でキャノンボール・アダレイ名義でのリリースに至っています。
“枯葉”含む、名曲揃いの大名盤!
2.アート・ブレイキー:Moanin’
タイトル | Moanin’ |
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アーティスト | アート・ブレイキー 1919.10.11-1990.10.16 ペンシルバニア州ピッツバーグ出身 |
リリース | 1958年 |
レーベル | BLUE NOTE BLP4003 |
パーソネル | アート・ブレイキー(ds) ベニー・ゴルソン(ts) リー・モーガン(tp) ボビー・ティモンズ(p) ジミー・メリット(b) |
全員10歳以上アート・ブレイキーよりも若いメンバー、がっしりと束ねるオヤジのハツラツとした存在感を放つアート・ブレイキー。
“The Drum Thunder Suite”がめちゃくちゃかっこいい。
“モーニン”収録の大名盤!
3.マイルス・デイヴィス:Round About Midnight
タイトル | Round About Midnight |
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アーティスト | マイルス・デイヴィス 1926.05.26-1991.09.28 イリノイ州オールトン出身 |
リリース | 1956年 |
レーベル | コロンビア・レコード |
パーソネル | マイルス・デイヴィス(tp) ジョン・コルトレーン(ts) レッド・ガーランド(p) ポール・チェンバース(b) フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds) |
セロニアス・モンクの名曲から始まるタイトルナンバー、“Round About Midnight”。マイルスとコロンビアが契約して作られた第一作品目になります。
同時期にプレステージとの契約が残っていたたマイルスは1956年にCookin’ / Relaxin’ / Steamin’ / Workin’の4部作を発表。
バップ期のマイルスがたっぷり楽しめる大名盤!
4.ジョン・コルトレーン:Blue Train
タイトル | Blue Train |
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アーティスト | ジョン・コルトレーン 1926.09.23-1967.07.17 ノースカロライナ州ハムレット出身 |
リリース | 1957年 |
レーベル | BLUE NOTE BLP1577 |
パーソネル | ジョン・コルトレーン(ts) リー・モーガン(tp) カーティス・フラー(tb) ケニー・ドリュー(p) ポール・チェンバース(b) フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds) |
マイルス・バンドでお馴染みのリズム隊に、トロンボーンのカーティス・フラーが加わり、重厚感あふれるかっこいいアルバム。
収録曲の多くをコルトレーンが作曲しており、超シャレたネーミングのタイトルナンバーもかっこいいんですが、個人的には2曲目の“Moment’s Notice”が大好き。清々しさと、ほのかに香る切ない後味。
“Lazy Bird”のリー・モーガンも最高。
ブルーノート作品の中でも超オススメな大名盤です!
5.ソニー・クラーク:Cool Struttin’
タイトル | Cool Struttin’ |
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アーティスト | ソニー・クラーク 1931.07.21-1963.01.13 ペンシルベニア州 |
リリース | 1958年 |
レーベル | BLUE NOTE BLP1588 |
パーソネル | ケニー・クラーク(p) ジャッキー・マクリーン(as) アート・ファーマー(tp) ポール・チェンバース(b) フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds) |
The Stereo Times によると、このアルバムは「ハードコアなジャズ愛好家たちの間ではカルト的といって良いほどの位置づけ (a nearly cult status among hardcore jazz followers)」を得ている
クール・ストラッティン、出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ブルーノートのジャケットはどれも魅力的でかっこいいものばかり。その中でも一際、このジャケは印象深い。
またしても、マイルス・バンドでお馴染みのリズム隊に支えられた名作。マイルスやジョー・ヘンダーソンの曲も交えながらオリジナルナンバーを中心に構成されたアルバムで、タイトルナンバーから溢れ出てくる脱力感が気持ちいい。
モダンジャズ最高峰の大名盤!
6.バド・パウエル:The Scene Changes
タイトル | The Scene Changes |
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アーティスト | バド・パウエル 1924.09.27-1966.07.31 ニューヨーク市マンハッタン区ハーレム出身 |
リリース | 1959年 |
レーベル | BLUE NOTE BLP4009 |
パーソネル | バド・パウエル(p) ポール・チェンバース(b) アート・テイラー(ds) |
全曲バド・パウエルのオリジナルで構成された本作。ビバップスタイルの第一人者として、モダンジャズの最重要ピアニストであるバド・パウエル。
“Cleopatra’s Dream”、日本人に非常に人気の高い曲なんだそう。確かに日本人が好みそうな哀愁溢れるキャッチーなメロディー。
スピード感があり緊張感溢れるピアノ・トリオ大名盤!
7.ビル・エヴァンス:Waltz For Debby
タイトル | Waltz For Debby |
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アーティスト | ビル・エヴァンス 1929.08.16-1980.09.15 ニュージャージー州プレインフィールド出身 |
リリース | 1961年 |
レーベル | リヴァーサイド・レコード |
パーソネル | ビル・エヴァンス(p) スコット・ラファロ(b) ポール・モチアン(ds) |
“Portrait in Jazz”や“Sunday at the Village Vanguard”と並び、名盤として長く愛されているピアノトリオの大傑作。
オリジナル・ナンバーの“ワルツ・フォー・デビイ”は明るくも影をまとった可愛らしい曲で、スコット・ラファロのベース・ソロも味わい深い。
マイルスナンバーのカバー“マイルストーンズ”もクールな緊張感があってかっこいい。
ピアノトリオといえばコレ。
8.ハービー・ハンコック:Maiden Voyage
タイトル | Maiden Voyage |
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アーティスト | ハービー・ハンコック 1940.04.12 イリノイ州シカゴ出身 |
リリース | 1965年 |
レーベル | BLUE NOTE BLP4195 |
パーソネル | ハービー・ハンコック(p) フレディ・ハバート(tp) ジョージ・コールマン(ts) ロン・カーター(b) トニー・ウィリアムス(ds) |
いわゆる新主流派に分類されている中でも、モーダルな空気感がひしひしと伝わる新主流派を代表する名盤中の名盤。
全曲ハービー・ハンコックによるオリジナル曲。前編に渡り熱いフレディ・ハバートと冷静なジョージ・コールマンが鮮やかなコントラストをつくり、いい仕事をしまくってます。
最後の“ドルフィン・ダンス”がなんとも美しく作品をまとめ上げている。
最高としか言いようがない。最高。
9.チェット・ベイカー:Chet Baker Sings
タイトル | Chet Baker Sings |
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アーティスト | チェット・ベイカー 1929.12.23-1988.05.13 オクラホマ州イェール出身 |
リリース | 1956年 |
レーベル | パシフィック・ジャズ・レコード |
パーソネル | チェット・ベイカー(vo,tp) ラス・フリーマン(p) ジェイムズ・ボンド(b) カーソン・スミス(b7-14) ピーター・リットマン(ds1,2,5) ローレンス・マラブル(ds3,4,6) ボブ・ニール(ds7-14) |
7-14曲目までは1954年2月に録音されているので、チェット・ベイカーはこの頃24歳。1-6曲目は新たに追加された2年後に録音された音源。“My Funny Valentine”や“Thrill Is Gone”など、味わい深い。
カリフォルニアの空気感が心地よいリラックスを生んでいて和みます。
10.ジョアン・ジルベルト:Getz / Gilberto
タイトル | Getz / Gilberto |
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アーティスト | ジョアン・ジルベルト 1931.06.10-2019.07.06 ブラジル・バイーア州ジュアゼイロ出身 |
リリース | 1964年 |
レーベル | ヴァーヴ・レコード |
パーソネル | スタン・ゲッツ(ts) ジョアン・ジルベルト(g,vo) アントニオ・カルロス・ジョビン(p) トミー・ウィリアムス(b) ミルトン・バナナ(ds,pandeiro) |
1964年のニューヨーク・レコーディング。スタン・ゲッツとの共作。元妻アストラッド・ジルベルトの歌手デビューでもあります。
製作中にスタン・ゲッツとジョアン・ジルベルトの喧嘩をジョビンが取り持つおいうこともあったとか。『本当のボサ・ノヴァ』ではないとの声もあるみたいですが、すごくリラックス感があり好きな作品です。
“イパネマの娘”、“コルコヴァード”収録のジャズボッサ大名盤!
11.おまけの私的推薦盤・3作品
①チック・コリア:Return To Forever
タイトル | Return To Forever |
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アーティスト | チック・コリア 1941.06.12 マサチューセッツ州チェルシー出身 |
リリース | 1972年 |
レーベル | ECM 1022 |
パーソネル | チック・コリア(p) ジョー・ファレル(picollo,fl,ss) スタンリー・クラーク(b) アイアート・モレイラ(ds) |
10選に選びきれず、ちょっと毛色の違う作品を3つご紹介します。
まず①。チック・コリア名義での、『Return To Forever』一作品目。いわゆるフュージョン・バンドで、ラテン音楽からのインスピレーションが強い第一期の作品です。後にアル・ディ・メオラが参加するようになるとロック色が一層強い傾向になっていきます。
チック・コリアはエレクトリック・マイルス黎明期を支えたピアニストであり、
1969年設立のECMレコードらしい、現代的なアプローチの作風。スリリングなドラムスや、ひんやりとしつつも時に温もりを帯びたテクスチャーのエレピ、“クリスタル・サイレンス”でのジョー・ファレルによるソプラノ・サックスの音色が美しく世界観を象徴している。
都会の夜にも、大自然の夕暮れにも、あらゆる情景を想起させる美しい作品。
②キース・ジャレット:The Koln Concert
タイトル | The Koln Concert |
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アーティスト | キース・ジャレット 1945.05.08 ペンシルベニア州アレンタウン出身 |
リリース | 1975年 |
レーベル | ECM 1064 |
パーソネル | キース・ジャレット(p) |
ただただ美しい作品。感情の揺れ、躍動感、静寂、空間に放たれるピアノの音。時の連なりが空間を美しく彩っていく。
プライム対応が1曲のみなのが残念ですが、未聴の方は是非。
ピアノソロ大名盤中の最高峰大名盤。
③パット・メセニー:Secret Story
タイトル | Secret Story |
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アーティスト | パット・メセニー 1954.08.12 ミズーリ州リーズ・サミット出身 |
リリース | 1992年 |
レーベル | Geffen |
パーソネル | パット・メセニー(g,bs,key) ライル・メイズ(p2,6) チャーリー・ヘイデン(b/1,8) スティーヴ・ロドビー(b/4-7,9,11) ウィル・リー(b/4,6,12) ポール・ワーティコ(ds/1,4,5,10-12) スティーヴ・フェローン(ds/3-5,12) アーマンド・マーサル(per/1-7,9,12) ナナ・ヴァスコンセロス(per/1,4,5,10-12) and many special guest. |
パット・メセニー・グループとメンバーはかなり近いですが、参加メンバーの多様性があり表情豊かなサウンドが魅力の作品。
ゲストにトゥーツ・シールマンスや矢野顕子、アンソニー・ジャクソンなど豪華な顔ぶれ。
メセニーらしい、牧歌的な雄大な自然を想起させる拡がりのある世界観。のどかな風景を眺めながら何処までも遠くへ連れて行ってくれます。
“Rain River”や“Antonia”など名曲多数収録。
1993年のベスト・コンテンポラリー・ジャズ作品賞受賞作品。
全編映画を見ているような壮大な作品。パット・メセニーの初の方へも大推薦できる大名盤です。
12.ジャズの定番名盤オススメ10選
最後に今回ご紹介した「ジャズの定番名盤オススメ10選」を下記にまとめておきます。
- 1.Somethin’ Else
- 2.Moanin’
- 3.Round About Midnight
- 4.Blue Train
- 5.Cool Struttin’
- 6.The Scene Changes
- 7.Waltz for Debby
- 8.Maiden Voyage
- 9.Sings
- 10.Getz/Gilberto
今日は以上です。
skでした。
最後まで読んでくださりありがとうございます!
記事が参考になりましたら幸いです。
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