ヴァージル・アブローがルイ・ヴィトンSS19で使用した音楽はコレ!

本記事では、ヴァージル・アブローがルイ・ヴィトンSS19で使用した音楽について解説していきます。

※BADBADNOTGOODとカニエ・ウェストを起用した粋な演出でしたね!

なお、ヴァージル・アブローに関する詳細は「ヴァージル・アブローといえばコレ!【5分で魅力を解説】」にまとめてありますので、ぜひご参考ください。

※目次もご活用くださいませ。

Music ∞♡ / Jazz / Punk / Rock / Funk / Electronic Music 1984年生まれ。東京在住。

プロフィール詳細

1.SS19がヴァージルのルイ・ヴィトン・デビュー

ヴァージルが見せた「多様性と包括性」

ヴァージル・アブローがルイ・ヴィトンのメンズ・アーティスティック・ディレクター就任後、初となる「Spring/Summer 2019 Collection」で表現したファッションショーは、ファッション業界に留まらず幅広いクリエイティブな業界へ大きなインパクトを与える内容となりました。

※下記はヴァージルがLV就任前、LVとジェフ・クーンズのコラボ企画の際の一幕。

※ちなみにジェフ・クーンズは、現代美術家。下記のシリーズが有名。

ヴァージル・アブローは、ルイ・ヴィトン就任以前からも、「Inclusivity & Diversity=包括性と多様性」に対する意識が高く、国や民族、性差に対する感度の高いクリエイターです。

下記にルイ・ヴィトン公式による「2019 Spring Summer Collection」のディスクリプションを引用しておきます。

For the Men’s Spring-Summer 2019 Campaign, Artistic Director Virgil Abloh illuminates the values established in his debut collection for the Maison by investigating ideas of individual growth and perception through the lens of inclusivity and diversity. 

出典:Louis Vuitton

下記の動画が、ルイ・ヴィトン2019SSのファッションショー。

ヴァージル・アブローとカニエ・ウェストの涙の抱擁が話題を呼んだファッションショーとしても有名なSS19コレクション。

見てるこちらも、胸があつくなる感動的なラストは必見です。

2019SSのショー会場

ショー会場はパレ・ロワイヤルの中庭。

長い直線型ランウェイ(モデルが歩くスペース)を設けることで、多くの招待客を「Front Row=最前列」へ案内したいというヴァージル・アブローの配慮を具現化した設計になっている。

また、モデルにはKid Cudi、Steve Lacy、Playboi Carti、Devonté Hynes(Lightspeed Champion/Blood Orange)、Theophilus Musa Londonなど、アフリカ系アメリカ人のヒップホップアーティストを多く起用したことも2019SSの重要ポイント。

2.2019SSのショー音楽

1.BADBADNOTGOOD

ヴァージルのルイ・ヴィトン・デビューであるSS19コレクションのファッションショーでは、エクスペリメンタルジャズバンドBADBADNOTGOODがライブ演奏を行いました。下記がその際の写真。

2019SSコレクションのショー音楽は、BADBADNOTGOODの持ち味であるスペーシーなムードと、生演奏による有機的な音の広がりによって、ルイ・ヴィトンの歴史的な新章を彩りました。

下記の新譜「Talk Memory」も素晴らしい仕上がりのBADBADNOTGOOD。

上記のジャケット、カバーデザインをヴァージル・アブローが手掛けています。

下記は、ショーのリハーサルでしょうか。ヴァージルとBADBADNOTGOOD。

ショーの音楽はカナダ出身のBADBADNOTGOOD。ショーで演奏する彼らの足元がNikeの「”The Ten”」Air Jordan 1だったりして隙がない。

※下記がそのスニーカー、Off-White™️ for NIKE “AIR JORDAN 1” UNC (University North Carolina Color)。

BADBADNOTGOODもヴァージルを追悼しています。

ヴァージルは、ファッションや音楽に限らず、様々な「文化」への愛、そして、それぞれの「文脈」への理解と敬意、つまり、愛にあふれたクリエイションで世界中を楽しませてくれました。

BADBADNOTGOODは、過去にケンドリック・ラマー、ブーツィー・コリンズ、サンダーキャットとも共演しており、ジャズ、ヒップホップ、フュージョンを自由に縦断・横断するエクスペリメンタルバンド。

BADBADNOTGOODがオッド・フューチャーの楽曲をカヴァーしたことが、タイラー・ザ・クリエイターに直接届き一目置かれるように。

※タイラーもヴァージルの死を偲んでいます。

BADBADNOTGOODは60年代ジャズ、特にフュージョンや、クロスオーバーといわれる新主流派ジャズ以降の手触りを持っており、アーティスティックなスタイルが持ち味。

ハービー・ハンコックのヘッドハンターズ、ウェイン・ショーターのウェザー・リポート、チック・コリアのリターン・トゥ・フォーエヴァーなどの影響をぷんぷん匂わすサウンド。

ビートは随所にブレイクビーツの質感を織り交ぜ音にフォーカスするほどオールドジャズから逸脱していることに気づく。現在進行系の音楽。

2.KANYE WEST

ヴァージル・アブローによるルイ・ヴィトンSS19コレクションのファッションショーのエンディングを飾ったのは、カニエ・ウェストのGhost Town」。

「Ghost Town」は、カニエ・ウェストの8thアルバム「Ye」に収録されている。

Ghost Town」は60年代の失恋ソング「Take Me For A Little While」をネタにした楽曲で前向きなアレンジでありながら切なさを伴い、「終わりと始まり」をヴァージルらしくポジティブに表現した演出なっていました。

※下記の楽曲がショー終了後のヴァージルとカニエの抱擁を感動的に彩ったGhost Town」。

ルイ・ヴィトンSS19コレクションでは、BADBADNOTGOODの演奏にカニエ・ウェストの楽曲が挿入され、アフリカ系アメリカ人としてビッグメゾンであるルイ・ヴィトンのデザイナーに就任したという「ある種のゴール」と、まさにこれから新章が幕開けするという「ある種のスタート」とが見事に結びつき、「文脈と文脈をつなぐ天才ヴァージル・アブロー」ここにありといった見事のエンディングとなった。

3.ヴァージルはサンプリングの天才

ヴァージル・アブローは、建築を学び、既成概念にとらわれない自由な発想で、様々な文脈をファッションへと昇華し、その昇華されたファッションはさらに、音楽やデザインなどの文脈と繋いでいき新たな提案へと発展させていきました。

そのような「発展させる力」は、いわばサンプリング。ヒップホップにおいて最も重要な要素の1つでもあるサンプリングという行為は、既存の概念を新たなスペースへと導くクリエイティブな技術。

ヴァージル・アブローは、建築、音楽、ファッション、ユースカルチャーなど、様々な要素を切り取り、つなぎ、新たな価値を提案するサンプリングの天才。

ぜひ、こちらの記事「ヴァージル・アブローといえばコレ!【5分で魅力を解説】」も併せて参考にしていただけたらと思います!

今日は以上です。

skでした。

最後まで読んでくださりありがとうございます!

記事が参考になりましたら幸いです。

深みを増した極上のグルーヴ


グレイテスト・ヒッツ
ワーナーミュージック・ジャパン
グレイトの最上級、それがグレイテスト。必聴だよ。

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