ヴァージル・アブローといえばコレ!【5分で魅力を解説】

本記事では、ヴァージル・アブローについて解説していきます。

ヴァージル・アブローは、歴史に敬意を払いつつ、既成概念を打ち壊す天才。その類稀なるバランス感覚は、緻密に整理され洗練されており、「要素を魅力的に整える才能」に長けていた。
2010年代以降を代表するファッション・デザイナーであり、DJとして人々を楽しませたエンターテイナー。

先日の訃報はファッション業界に限らずあまりに大きな衝撃となり、改めて多くの人々にヴァージル・アブローの偉業を伝える機会となったことと思います。ご冥福をお祈りします。

ヴァージルの様々なプロジェクトをチェックしていきましょう!

※目次付き。

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1984年生まれ。東京在住。
音楽、芸術、映画、飲食、衣服などに敏感な性質。

好きなものは、「非圧縮音源」「ぬるめのカフェラテ」「アーヴィング・ペン」「中目の古着屋」「うさぎやのどら焼き」「エチオピア産コーヒー豆」「南アとサンタリタヒルズ産ピノノワール」などなど。

※なお、最近はランニングを習慣化。マイペースに走っております!

プロフィール詳細

1.ヴァージル・アブローの足跡

ヴァージル・アブローといえば!と考えたときに、まず思いつくのが、ルイ・ヴィトンのメンズ・アーティスティック・ディレクターとして認識されている方が多いのではないかな?と思います。

ですが、ヴァージル・アブローは、オフホワイトの前身、パイレックスヴィジョン時代から一目置かれる存在でした。

オフホワイト(Off-White c/o Virgil Abloh™️)は、ヴァージル・アブローがイタリアで2013年に創業し、デザイナーを務めたファッションブランドで、近年の「ストリート・ラグジュアリー」スタイルを確立させた最も重要なブランドの1つ。

なお、パイレックスヴィジョン(Pyrex Vision)とは、ヴァージルが2012年に初めて立ち上げた「実験的」なプロジェクトで、ラルフローレンのデッドストックシャツに、シルクスクリーンプリントでアレンジしたりと、「ユースカルチャー、DIY精神」に基づいたプロダクトが中心となっており、そもそもは営利的な取り組みではありませんでした。

Pyrex Visionと名付けられた動画プロジェクトを始動。YouTubeにアップしたのだが、思わぬ問い合わせが届くことに。パリのセレクトショップColetteのサラ・アンデルマンから、「このビデオに写っている服は買えるの?」というメッセージを受け取ったのだ。その後アイテムを販売することが決定し、YouTubeの画面を飛び出して、Pyrex Visionはブランド化することになった。

出典:i-D

下記は、ヴァージル展「”Figures of Speech”」における、パイレックスヴィジョンの展示模様。

※下記の動画が「その」動画。投稿者はヴァージルのいとこのGeoffrey Idun。

※この動画内で使用されている楽曲は、故イアン・カーティス率いるJoy Divisionの2ndアルバム「CLOSER」収録の「”Heart and Soul”」。下記の楽曲。

オフホワイトは、クロムハーツや、ナイキなど、「注目度の高い話題のブランドとのコラボレーション」を積極的に行ってきており、その「コラボレーションという行為」そのものが、認知と人気を着実に高めてきた要因といえるのではないかな?と思います。

さらには、ヴァージル・アブローは、奨学金ファンドを発足し1億円以上を集めたりと、教育にも関心を示してきた。

アブローは彼自身による寄付金と合わせて、「ルイ・ヴィトン」、Evian(エヴィアン)、New Guards Group(ニューガーズグループ)、その親会社のFarfetch(ファーフェッチ)など他の企業の協力を得て、「Virgil Abloh™ Post-Modern Scholarship Fund(ヴァージル・アブロー ポスト・モダン奨学金ファンド)」を発足。

出典:Esquire

奨学金ファンド発足にあたりヴァージルは、下記のように説明しています。

「世界には、さまざまな人種が存在します。ですが、私の学んだキャンパスは多様性に富んでいるとは言い難い状況でした。ファッション業界で活躍する黒人を増やすために、黒人学生に特化した財団を設立することが重要だと考えました」

出典:Esquire

下記はクロムハーツが製作したLVモチーフとヴァージル。

ヴァージルのナイキ仕事をまとめた書籍「Virgil Abloh. Nike. ICONS」は、ドイツの名門出版社、TASCHEN(タッシェン)からリリース(2021)されています。下記の本です。

なお、同じくドイツの出版社、Prestel(プレステル)からも、「Virgil Abloh: Figures of Speech」という書籍が過去にリリース(2019)されており、こちらはMCA Chicago(Museum of Contemporary Art Chicago)のチーフ・キュレーターである、マイケル・ダーリンが監修しています。

このVirgil Abloh: Figures of Speech」は、各メディアが高く評価しています。機会があれば一見の価値ありです。下記の本ですね。

また、ヴァージルがハーバード大学デザイン大学院で行なった特別講義の記録をまとめた書籍「“The Incidents”」(日本語タイトル→“複雑なタイトルをここに”)では、ヴァージル自身が積み上げてきたデザインに対する考え方や、問題解決方法などを日本語で読むことができるので興味のある方にはおすすめです。

※ちなみに著者のマイケル・ダーリンは、MCA Chicago史上最多となる来場者を記録した展覧会、「村上隆展:Takashi Murakami: The Octopus Eats Its Own Leg」を行ったことでも有名。下記ですね。

下記は、「Off-White for NIKE」のエア・ジョーダン1で、スニーカーヘッズの憧れKITHのロニー・ファイグへヴァージルが贈った1品。

※下記の動画内で、詳しく「Off-White for NIKE」のエア・ジョーダン1を説明してくれていますw
説明が始まる1:15〜再生されます。めっちゃプレミアム付いちゃってますね。

下記も、ヴァージルがデザインした「Off-White for NIKE」のエア・ジョーダン4「”Sail”」。ちなみに下記の投稿者はレッチリのベーシスト、フリーの妻であり、ナイキともコラボレーショをしているデザイナーのメロディ・エサニ。

※下記ですね。「Off-White for NIKE」のエア・ジョーダン4「”Sail”」はウィメンズのみの展開でした。

もともとは建築を学び、ストリートカルチャーを愛し、ファッションへの情熱と共にカニエ・ウェストに見いだされ、多岐にわたるプロジェクトに携わるようになったヴァージル・アブロー。

柔軟な発想と、「文脈と参照」を重んじた一貫した製作アプローチで、イケアやエビアンとのプロジェクトなども手掛けています。

2016年から始まったイケアとヴァージルによるプロダクト「”MARKERAD”」マルケラッド。

上記の「”SCULPTURE”」バッグなど、「”MARKERAD”」シリーズの各アイテムは構想からリリースまでに3年ほど要した。(家具という性質上、安全性などの様々なテストに時間を要していたと思われる)

「”MARKERAD”」以外にラグのシリーズ「”STILL LOADING”」をリリースし、ファンの声に応えた。

エビアンとのプロジェクトは、「”ACTIVATE MOVEMENT”」と題され、ボトルデザインをヴァージルが手掛けた。

ヴァージル・アブローは、エビアンのサステイナブル・イノベーション・デザイン部門のクリエイティブアドバイザーに2018年から就任している。

「evian」は、2025年までにプラスチックボトルを100%リサイクルするブランドを目指す取り組みの一環として、“Activate Movement Program”を発表。

出典:HYPEBEAST

2021年3月より発売されるヴァージルのコラボボトルは、これまでとは違い100%リサイクル素材で作られたもの。これはアメリカのエビアンにとって初めての試みとなっている。

出典:FRONTROW

下記も、「”ACTIVATE MOVEMENT”」の一環で製作され、ボトル本体の製作はサンフランシスコの浄水器メーカーであるSOMAが担当、「EVIAN × VIRGIL × SOMA」によるリフィルタイプのウォーターボトルになっている。

4色展開。

なお、家庭用ウォーターサーバーの「(re)new」も、ヴァージルがデザインを手掛けている。

下記は、惜しまれつつ閉店したパリの伝説的セレクトショップ、コレットとオフホワイトのコラボバッグで、なんと驚異の限定20個!

NIGO氏とヴァージル・アブローによるルイ・ヴィトン・コラボレーション「LV²」も大きな話題を呼びましたね。

こちらも、NIGO氏とヴァージル。

「ストリートファッション」のルーツ、そして現在も最前線で活躍している藤原ヒロシ氏、アンダーカバーの高橋盾氏や、野村訓市氏とも親交が深く、日本人にとっても非常に馴染み深い存在ではないかなと思います。

こちらは、藤原ヒロシ氏とヴァージル。

下記は、藤原ヒロシ氏のフラグメントデザインと、オフホワイトが2015年にコラボしたプロジェクト「”Off-Black”」のパーカー。

「”Off-Black”」のアイテムは、株式会社ジュンが藤原ヒロシ氏にプロデュースを依頼して始まった青山のコンセプトショップ、the POOL aoyama(2014年4月〜2016年3月)にて限定販売された。(すべてイタリア生産)

おつぎは、高橋盾氏とヴァージル。

下記は、2019年に実現した高橋盾氏率いるデザインチーム、UNDERCOVER PRODUCTIONとオフホワイトのコラボプロジェクト「UNDEROFFWHITECOVERS」のティザー。

※竹中直人氏を起用したイメージヴィジュアルが凄まじいインパクトを放ってます。

そして下記は、野村訓市氏が主催しているパーティー「Mild Bunch」にヴァージル・アブローがDJで参加した際の専用スウェット。

※上記写真2枚目は、シカゴハウスの伝説、Chip Eの名曲、「Time to Jack」の一節と思われます。

ヴァージル・アブローはデザイナーであり、実業家であり、建築家であり、DJでもあります。

ルイ・ヴィトンのショー音楽もかなり強いこだわりを感じさせるヴァージル。

下記は、ルイ・ヴィトン2020SSのメンズコレクションのショー音楽を担当したデトロイトテクノのオリジネーター、ホアン・アトキンスのショー当日のステージ裏。あえてサイボトロン名義での出演となっておりマニアックなこだわりをヒシヒシと感じさせる。名曲「Clear」など、非常にニクイ演出。

2.ルイ・ヴィトンとヴァージル・アブロー

2019年の「Spring Summer=SS」からヴァージル・アブローが、メンズのクリエイティヴ・ディレクターに就任。

ヴァージル・アブローは、アフリカ系アメリカ人として、初となるルイ・ヴィトン・デザイナーということもあり、ファッション業界 にとどまらないほどの大きな歓迎と衝撃を与えたのは記憶に新しい。

※下記の動画は、ヴァージル・アブローによる新生ルイ・ヴィトンのイメージ・ヴィジュアル。

2018年の「Autumn Winter=AW」を最後に、7年間ルイ・ヴィトンのメンズ・クリエイティヴ・ディレクターを務めたキム・ジョーンズ(現ディオールのメンズ・アーティスティック・ディレクター)が退任。キム・ジョーンズ時代から、ストリートファッションへと大きく舵を取り始めたルイ・ヴィトン。

シュプリームとルイ・ヴィトンの歴史的コラボレーションを仕掛けたのがキム・ジョーンズ。

下記のトランクは、シュプリームとルイ・ヴィトンのコラボレーションを象徴したアイテムはではないでしょうか。

なお、ルイ・ヴィトンは、世界有数のコングロマリットLVMH(ルイ・ヴィトン・モエ・ヘネシー・グループ)の中核ブランドです。

また、LVMHの2019年12月通期決算は、売上高が約6兆4404億円、純利益は約8605億円、増収増益。

ルイ・ヴィトンは、スーツケース職人であるルイ・ヴィトンが、1854年創業した世界屈指のラグジュアリーブランド。

07.28.2020 メンズ・フラッグシップストアがオープン

2020年7月28日、ルイ・ヴィトンがメゾン世界初となるメンズのフラッグシップストアを渋谷にオープンした。

3.SS19コレクションのショー音楽

ヴァージル・アブローのルイ・ヴィトン・デビューコレクションとなったSS19コレクション。

ヴァージル・アブローにとって、音楽は非常に重要な要素。だから、ショー音楽にも、相当なこだわりが反映されており、毎回毎回、非常に興味深いんです。

そして、伝説としていつまでも語り継がれるであろう感動必至となったSS19のファッションショーで使用された音楽も、もれなく、興味深い内容となりました。

4.ヴァージルの偉業

ルイ・ヴィトンは誰もが知るファッションブランドとして、世界的な地位を築いてきた。クリエイティブ・ディレクターとは、そのブランドのデザイン、いわば印象をコントロールする指揮官。黒人として初となるルイ・ヴィトンのクリエイティブ・ディレクターへ、ヴァージル・アブローが抜擢されたことは、単にインターナショナルなブランドの指揮官が変わったということ以上に、大きな意味を持つ。

Black Lives Matterのメッセージと共に世界の認識は日々変化してきている。あらゆる業界で人種差別や性差別に対する意識が高まる現在、ファッションブランドとして、今後の在り方を示したルイ・ヴィトン。

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