レッチリが全楽曲の著作権を約150億円で売却!もう演奏しないの?【Red Hot Chili Peppers】

レッチリが全楽曲の著作権を約150億円で売却ってどういうことなんだろう??
そもそもアメリカの著作権って日本の著作権とルール違うよね??

今回は、このようなご要望にお応えしますっ!

つい先日ツイッターでも話題になっていた「レッチリが全楽曲の著作権を約150億円で売却」について、まとめましたので参考になりましたら幸いです!

なお著作権を売却したからといって、Red Hot Chili Peppersが自身の楽曲を演奏できなくなるわけではないのでご安心を。

Red Hot Chili Peppers が全楽曲の著作権を約150億円で売却

では早速詳細をみていきましょう〜!

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sk

・レッチリ好きになったキッカケは1999年のCalifornication

・中2時にテレキャスターを購入、ダフネブルー

・ジャズも好きで某ジャズ館で2年査定と作品レビューをしてました

・衣食住に関心があり2年バリスタを学んだ後、レストランへ就職

・ワイン好きが高じて独学でソムリエ資格取得、数年後都内某レストランにてシェフ・ソムリエを任されてました

・色々やってますが、このブログはレッチリ関連情報主体です!

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1.レッチリ全楽曲の著作権、買い手は著作権ファンドのHipgnosis Songs Fund

photo credit: wallace044 Red Hot Chili Peppers 4 via photopin (license)

今回レッチリは、著作権ファンドに「著作物カタログの権利」を約150億円で売り、「著作物カタログの権利」を手放しました。

レッチリ全楽曲の著作権、買い手はHipgnosis Songs Fundという著作権ファンド。

著作権ファンドというのは、アーティストの「著作物カタログの権利」を取得・所有し、その楽曲が配信、販売、演奏されるのに応じて発生する著作権使用料(ロイヤルティー)を投資家へ支払う投資ファンドのこと。

著作権ファンド「Hipgnosis Songs Fund」とは?

Hipgnosis Songs Fundは、ニール・ヤング、フリート・ウッドマック、ジョージ・ベンソン、ティンバランド、クリス・コーネルなど錚々たるアーティストの楽曲(著作権カタログ)を買収・所有しており、レッチリの楽曲買収もその一部。

Hipgnosis Songs Fundは、2018年にロンドンでメルク・メルクリアディス(1963年生まれ、アーティスト管理や経営に携わってきた音楽業界の重鎮)とナイル・ロジャース(1952年生まれ、ディスコユニット「シック」での活躍や、デヴィッド・ボウイ、マドンナなどのプロデュースで有名な敏腕プロデューサーでありギタリスト)が共同設立した著作権ファンド。2020年、所有する楽曲は1万曲を超え、その時価総額は10億ポンド(約1,500億円!)を超えている。

Hipgnosis Songs Fundは、下記のとおり、取得した楽曲の潜在価値を引き出し、アーティストの知名度アップや、タイアップ企業の印象アップに繋げ双方にとってWin-Winな関係構築を行い、投資家への信頼関係を構築し好循環を生み出していますね。

ビヨンセ、ブルーノ・マーズ、ジャスティン・ビーバー、ショーン・メンデスなどの楽曲の権利を取得した「ヒプノシス」は、シンクロ権を通じて保有資産の価値を高めている。例えば、ヒプノシスが取得したある楽曲の25%所有権は、取得以前の2017~18年に7000ドルを稼いでいた。これを大手服飾メーカーのテレビCMに採用させることで、ヒプノシスは著作権料50万ドルのうち25%の取り分を得たうえ、ストリーミングサービスの再生回数が増えるという好循環を生んだという。

出典:WSJ 音楽著作権ファンド、高利回りで人気上昇中

*50万ドルのうち25%の取り分=125,000ドル=1,350万円(1ドル108円時)

2.アーティストが「著作権」を手放すとどうなるのか?

photo credit: piyush.k Dreamforce2012-50 via photopin (license)

アーティストは楽曲を「作詞作曲」「レコーディング」「演奏」して音楽収益を得ていますが、「著作権(著作物カタログの権利)」を手放すと、「作詞作曲」した楽曲で得られる「印税収入」を手放すことになります。

つまり、レッチリは約150億円で「印税収入」を手放しました。もちろん、「作詞作曲者」はレッチリに変わりありませんが、「作詞作曲者」として取得できる「印税収入」を手放したわけですね。

アメリカの印税の仕組み

レコード・レーベルはアーティストに対して、レコードの売上枚数に応じて、印税を支払います。アメリカではレコードの小売価格の9%~25%が相場です(容器代が控除されますが)。一方、日本ではわずか1%~2%です。

JAREC著作権セミナー「アメリカの音楽近代化法と今後の動向」第5章

アメリカでは通常、アーティストは楽曲が売れたり配信されたりした際に9〜25%の印税を受け取りますが、その印税はプロデューサーへの分配分が含まれていたりします。

これは推測ですが、今回レッチリが得た売却益約150億円はメンバー、プロデューサー、関係各所へ分配されるんじゃないかなと思います。

ちなみに、アメリカの場合、レコーディング等の楽曲制作費(1,000万円〜2,000万円が相場と言われています)を売上から差し引いた差分から9〜25%が印税として分配されるそうで、日本とは結構仕組みが異なります。

日本の印税の仕組み

日本の場合は、楽曲売上からレコーディング等の楽曲制作費を差し引く前の1〜2%が印税として勘定され、つまりアメリカでは、制作費以上の売上がないと印税収入は発生せず、日本の場合は、制作費以上の売上がなくても印税収入が発生します。

とはいえ、この日本のシステムの場合、どんなに多く作品が売れても、アーティストの取り分は1〜2%しかないということなので、アメリカのシステムの方が実力主義的といえるかと思います。

例えば5曲1,000円のEP(ミニアルバム)の場合、アメリカでは、制作費1,000万円なら、1万枚以上売れれば制作費が回収できるので、1万枚以降は1枚あたり90円〜250円の印税が発生。日本では、制作費が1,000万円でも2,000万であろうと、1枚売れれば10円〜20枚の印税が発生します。

もし仮に、上記の5曲1,000円のEP(制作費1,000万円)をアメリカで100万枚売り上げたとしたら、最初の1万枚の売上は制作費としてレコード会社が回収し、以降の99万枚(9億9千万円)の9〜25%(89,100,000円〜247,500,000円)が著作者への印税となります。

一方で、もし仮に、同様に上記の5曲1,000円のEP(制作費1,000万円)を日本で100万枚売り上げたとしましょう。この場合、制作費の回収とは関係なく売上(10億円)の1〜2%(1,000万〜2,000万)が印税となります。

印税でアーティストは儲かるの?

レッチリのアルバム「Californication」は世界中で1,600万以上販売がありました。この場合、仮に1枚1,500円だとしたら、売上は240億円なので、制作費2,000万円としても239億8千万円の9〜25%(レッチリは新人でも無名でもない超売れっ子なので印税率は高いほうだと思われます)20億〜60億が印税ですが、もしも仮に日本で同様の売上を作るアーティストがいたとしたら、印税は240億円の1〜2%なので1億〜2億円。

アーティスト目線で考えると、明らかにアメリカの制度の方がアーティストへの還元率が大きい

この辺の仕組みの相違も、文化レベルに影響しそうじゃないですか?仕組みの違いは一概に良し悪しでは語れないとは思いますが、「制作費の回収」、「アーティストの評価」など、アメリカの仕組みは合理的な感じしますね〜。日本の仕組みは、レコード会社が最も儲かるための仕組みになっていますね。

3.著作権ファンドが「著作物カタログの権利」を取得するとどうなるのか?

photo credit: piyush.k Dreamforce2012-36 via photopin (license)

レッチリの「著作物カタログの権利」を取得した著作権ファンドHipgnosis Songs Fundは、今後音楽配信料、演奏料などのいわゆるロイヤルティーを受け取ることになります。

レッチリが手放した「印税収入」を著作権ファンドHipgnosis Songs Fundが受け取ることになるわけですね。

そして、著作権ファンドHipgnosis Songs Fundが取得する「印税収入=ロイヤルティー」はHipgnosis Songs Fundに投資する投資家へ分配されます。

「著作物カタログ=各楽曲」の売上 → 著作権ファンドHipgnosis Songs Fund → 投資家 → 「著作物カタログ=各楽曲」の図式ですね。

楽曲の市場評価(価値、需要)が上昇すると、売上が増え、収入が増える。

そのため、著作権ファンドは価値ある作品を正当に運用するための仕組みを構築し、楽曲を守る。

楽曲をしっかり運用して守ってくれる団体にその権利を売却して楽曲を委ねれば、そもそもの著作者も利益を得て運用を任せる事ができる。こういった循環が出来上がりつつあるのが現在ということですね。

4.つまり、アーティストの楽曲を守る公平な仕組みにレッチリは著作権を委ねた

photo credit: Upshaw Imagery Red Hot Chili Peppers via photopin (license)

レッチリや、ボブ・ディラン、ニール・ヤングなどなど、著名なアーティストが次々に売却する著作権。

以前までであれば、アーティストは楽曲の売上から発生する「印税収入」の音楽収入や、「コンサート収入」や「物販収入」などのアーティスト収入がメインの収入でした。

しかし、ITの発達により、CDに代わりダウンロードや配信などのデジタル販売が活発になり、運営方法などにも変化が現れ、ビジネスモデルが変化してきており、「著作物を売却し公平に管理できるよう委ねる」という新たなビジネスモデルが確立されてきています。

つまり、今回のレッチリ全楽曲の著作権売却は、アーティストの楽曲を守る公平な新たな仕組みの一環だったといえるのではないでしょうか?

レッチリもその波に乗り、後世に公平に楽曲をつないでいくという道を選択したのではないかなと思います。レッチリはいつだってポジティブな判断で突き進んできましたからね。

「全楽曲を売却」と聞くと思わず「そんな!!」って思っちゃいますけど、ミスリードしないためにもアーティスト目線での利益の在り方に寄せる関心が上がってくると更に公平性が高まるかもですね。

新作も楽しみなレッチリ。相変わらずどきどきさせてくれますね〜!

今日は以上です!

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