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本記事では、Red Hot Chili Peppersのジョン・フルシアンテの4th〜8thアルバムを語ります。
※ギター・マガジン最新号
ジョン・フルシアンテの新定番ペダル
ジョン・フルシアンテは新作Unlimited Loveのレコーディングで、MXRから提供された多くのペダルエフェクターを新たに採用しています。
中でもファズ「M236」、ディストーション「M78」、リバーブ「M300」はUnlimited Loveの各楽曲のサウンドメイクに大きな影響をもたらす重要なエフェクターとして「新たなレッチリサウンドを表現するジョン・フルシアンテの新定番ペダル」となること間違いなしですので、今のうちにチェックしておきましょう!
・ファズ
・ディストーション
・オーバードライブ
・リバーブ
※詳しくは下記の記事もどうぞ!
※ジョン・フルシアンテ最新情報
ジョンのアンプ、2/8/2020のアンドリュー・バークル追悼ライブの時はシルバージュビリー1台。今回はTV ShowもFonda TheatreもMajorが向かって右、JMP2203(Mid70s)と思われるアンプが左に。足元には引き続きSD-1と思われる黄色ペダルもあり。 pic.twitter.com/qvJNyvfR5t
— sk (@sk1984com) April 3, 2022
※目次もご活用くださいませ。
深みを増した極上のグルーヴ
1.各作品クレジット
Shadows Collide with People
4thアルバム | Shadows Collide with People |
---|---|
アーティスト | ジョン・フルシアンテ |
制作時期 | 2003年 |
リリース | 2004年2月24日 |
レーベル | Warner Bros. |
パーソネル | ジョン・フルシアンテ ジョシュ・クリングホッファー チャド・スミス フリー(bass on “The Slaughter”) |
The Will To Death
5thアルバム | The Will To Death |
---|---|
アーティスト | ジョン・フルシアンテ |
制作時期 | 2003年12月〜2004年1月 |
リリース | 2004年6月22日 |
レーベル | Record Collection |
パーソネル | ジョン・フルシアンテ ジョシュ・クリングホッファー |
Automatic Writings
前編 | Automatic Writings |
---|---|
アーティスト | ジョン・フルシアンテ |
制作時期 | 2004年1月 |
リリース | 2004年8月10日 |
レーベル | Record Collection |
パーソネル | ジョン・フルシアンテ(vo,g,syn) ジョー・ラリー(b,vo) ジョシュ・クリングホッファー(dr,syn,vo) |
DC EP
3rd EP | DC EP |
---|---|
アーティスト | ジョン・フルシアンテ |
制作時期 | 2004年2月9日、10日 |
リリース | 2004年9月14日 |
レーベル | Record Collection |
パーソネル | ジョン・フルシアンテ(vo,g,b) ジェリー・ブッシャー(ds) |
Inside Of Emptiness
6thアルバム | Inside Of Emptiness |
---|---|
アーティスト | ジョン・フルシアンテ |
制作時期 | 2004年1月 |
リリース | 2004年10月26日 |
レーベル | Record Collection |
パーソネル | ジョン・フルシアンテ ジョシュ・クリングホッファー |
A Sphere In The Heart Of Silence
連名 | A Sphere In The Heart Of Silence |
---|---|
アーティスト | ジョン・フルシアンテ & ジョシュ・クリングホッファー |
制作時期 | 2004年4月9日〜11日 |
リリース | 2004年11月23日 |
レーベル | Record Collection |
パーソネル | ジョン・フルシアンテ ジョシュ・クリングホッファー |
Curtains
7thアルバム | Curtains |
---|---|
アーティスト | ジョン・フルシアンテ |
制作時期 | 2004年5月8日〜14日、5月19日〜23日 |
リリース | 2005年2月1日 |
レーベル | Record Collection |
パーソネル | ジョン・フルシアンテ ケン・ワイルド(b) カーラ・アザール(ds) |
AW Ⅱ
後編 | AW Ⅱ |
---|---|
アーティスト | ジョン・フルシアンテ |
制作時期 | 2004年1月 |
リリース | 2007年5月29日 |
レーベル | Record Collection |
パーソネル | ジョン・フルシアンテ(vo,g,syn) ジョー・ラリー(b,vo) ジョシュ・クリングホッファー(dr,syn,vo) |
The Empyrean
8thアルバム | The Empyrean |
---|---|
アーティスト | ジョン・フルシアンテ |
制作時期 | 2006年12月〜2008年3月 |
リリース | 2009年1月14日 |
レーベル | Record Collection |
パーソネル | ジョン・フルシアンテ(vo,g,key) フリー(b on 3,6,7,11,12) ジョシュ・クリングホッファー(dr,syn,p) |
2.4thアルバム: Shadows Collide with People
では、レッチリ(Red Hot Chili Peppers)のギタリスト、ジョン・フルシアンテの4枚目のソロアルバムからご紹介していきます。
制作費
本作は、今までのジョン作品の中で、最も高い制作費(約1,600万円)と言われています。とはいえ、どちらかというと、メジャーレーベルの作品として一般的な制作費を掛けて制作した作品といったほうが正しいかもしれません。
そのため、レッチリ作品さながらの環境で、レコーディングスタジオにてミュージシャン、エンジニアなど、多くのスタッフを使い制作されています。
これまでのジョンのソロ作品は、極めてインディペンデントに制作されていました。
スタジオレコーディングなので、本作はセルフ・レコーディングな「剥き出しの生々しい手触り」はありません。
ちなみに、これまでは自前のマルチトラックレコーダーで制作されていたため、音質をやいのやいの言う批評などもあり。ジョンはうんざりしていました。
本質的には十分なんですよね、何を美しいとするかに絶対的な正解があるわけではないですし。
本作は、スキのないスタジオアルバムとして仕上がっています。
レッチリ復帰以降のジョンの功績や、レッチリ2002年リリースの『バイ・ザ・ウェイ』でのヒットも手伝い、「ワーナーからのリリース」ということで予算に余裕があったんでしょうね。
この機会にということで、スタジオ(ハリウッドのセロ・スタジオ)を使い、機材とスタッフをたっぷり揃えて制作されました。
そのため、音質に対する安易な批評とは無縁の上質なサウンドプロダクトとなっています。
チャド全面参加
本作は、ドラムにチャド・スミス(レッチリ)を起用し、ジョンのソロ作品の中でも特に「レッチリ直系」な仕上がりになっています。
そのため、レッチリ・ファンの方や、ジョン・フルシアンテのソロ作品入門としてもおすすめの1枚。
1stや2ndを聴いて、「ジョンのソロはなんだかとっつきにくいなあ」と思われた方でも、この作品なら親しみやすいかと思います。
ちなみに、このアルバムの楽曲は、『バイ・ザ・ウェイ』のレコーディング中に書き留めていたアイディアがもとになっています。
さらに、「The Slaughter」にはフリー(レッチリ)がアップライトベースで参加しています。
また、「Chances」と、「23 Go in to end」の2曲で、マーズ・ヴォルタのオマー・ロドリゲス・ロペスがゲスト参加。
「Second Walk」のエネルギッシュなサウンドはレッチリファンにまっすぐ刺さりそうです。
ジョシュ参加
さらに本作には、ジョシュ・クリングホッファーが参加しています。
ジョシュは本作制作時、24歳です。ジョンは33歳。
ジョシュは、21歳ごろから本格的な音楽活動を始めています。
ジョシュがレッチリに加入したのは2009年なので、30歳の時。
今となっては、「元レッチリのギタリスト」として認識されているジョシュですが、本作の頃はまだ多くの人にとって未知の存在だったと思います。
ジョン・フルシアンテはこの作品以降、ジョシュと共に多くの作品を制作しています。
ジョシュはレッチリのギタリストになるべくしてなったのでしょう。
ジョンとジョシュが共作した「Omission」と、「-00Ghost27」の2曲は、「陰と陽」の存在かのように対象的でありながらも、共通した世界観を伴った楽曲になっています。
「Omission」は、「美しいアコースティックの響き」と「パンクの初期衝動」的な疾走感と、「キャッチーなメロディセンス」が「ポジティブなエネルギー」にあふれており、アルバムを象徴するような曲です。
対する「-00Ghost27」は、「感傷的なホワイトノイズ」と「折り重なるシンセの音像」が「退廃的でドラマティック」な楽曲で、この2曲が「光と影」を見せているようで美しく、なぜかめちゃくちゃ清々しい。
3.5thアルバム: The Will To Death
静かに降る雨の日に、家でじっくり聴きたい、そういうアルバム。
音の配置とか、まじで最高。
1か月足らず
本作は、2003年12月から2004年1月という1か月足らずの期間でレコーディングされています。
ジョンは、レッチリの休暇期間(半年)中に6作品を仕上げるという驚異の創作意欲を発揮。しかも、どの作品の内容も濃い仕上がり。
本作収録の、「Wishing」「The Will To Death」「The Mirror」などで、ジョンの繊細で優しいメロディセンスを堪能できます。
死にまつわる歌詞、ジョンのコードセンスを存分に楽しめる内容。
「Helical」のような美しいギターのインスト曲も心地よい。
ミニマム
本作は、ミニマムな環境で制作されています。
前作の『シャドウズ・コライド・ウィズ・ピープル』は、費用と時間をたっぷり使い制作されたアルバムだったのに対し、本作『ザ・ウィル・トゥ・デス』は、費用も時間も最小限に留めるという試みで制作されています。
全曲ジョシュがドラム
本作は、全曲でジョシュがドラムを担当しています。
前作の『シャドウズ・コライド・ウィズ・ピープル』から、ジョシュと共同制作をしていますが、本作以降、ジョン作品の多くでドラムをジョシュが担当しています。
ジョシュはそもそもドラマーなんですよね。
僕はドラマーで、ギターを手に取ったのはドラムをこれ以上やりたくなくなってからだった。
出典:NME
ジョシュは、ドラム以外にもキーボードや、シンセサイザー、ベースも演奏し、ジョン・フルシアンテの創作をサポートしています。
本作は基本的に、ジョン・フルシアンテとジョシュ・クリングホッファーの演奏のみで構成されています。
4.アタクシア前編: Automatic Writings
10曲を二週間で仕上げている
まずは、「10曲を二週間で仕上げている」ところが本作のポイントです。
このアタクシアは、ジョンと、ジョシュと、ジョー・ラリー(フガジのベーシスト)の3人で組んだ即席バンド。
ジョンは、『ザ・ウィル・トゥ・デス』のレコーディングとほぼ同時期の2004年1月に、このアタクシアで10曲、約80分ほどの楽曲を二週間で仕上げました。
これらの10曲の楽曲は前編と後編に分けてリリースされ、本作は、前編にあたります。
ジョー・ラリーが加わることで、ジョンのポストパンクなセンスが強調され、それらに呼応するようにオルタナティブなジョシュのセンス溢れるドラムが楽曲をドラマティックに展開させています。
「ダスト(Dust)」や、「アディション(Addition)」では、UKニューウェーブや、ポストパンクからの影響を色濃く見せ、ギターの浮遊感や淡々としたベース、ふつふつと盛り上がっていくドラムアレンジが、リスナーをサイケデリックな世界観へ引きずり込んでいきます。
ミニマムベースが醸す退廃感
つぎに、「ミニマムベースが醸す退廃感」、これもポイントです。
つまり、ジョー・ラリーの存在感が本作のポイントになってます。
「モントリオール(Montreal)」では、ジョー・ラリーがボーカルを担当しています。
葛藤する心理描写を描いた瞑想的な歌詞と、空間を生かした空虚感はいかにもフガジ的。めちゃかっこいい。
不穏なグルーヴを淡々と刻み続けるリズム隊と、感情が今にも爆発しそうな酩酊感のあるボーカル、そして感情の乱れを表現するような呪術的なジョンのきれぎれなギターは、現代アートを鑑賞するようなスリルを聞き手に与える。
しびれる。
神がかり的な即興演奏
最後に、「神がかり的な即興演奏」ところもポイントです。
ジョー・ラリーのベースと同じぐらい、ジョシュの神がかったドラムプレイも本作のポイントです。
このアルバムのリリース時のインタヴューで、「ジョシュのドラムは神がかっていた」とジョンが言うように、長尺で実験的な楽曲で、集中力を切らさないジョシュのプレイは、本当に神がかっている。
全曲すごいんだけど、特に「アナザー(Another)」、「ザ・サイズ(The Sides)」は異常なほどに冴えている。
ジョシュ・クリングホッファーは、レッチリでの活躍もそうであったように、バンドや楽曲に対して思慮深く謙虚で献身的。
豊かな感受性に裏付けられた洞察力で、徐々に楽曲を盛り上げていく手腕はまさに「神がかっている」。
5.3rd EP: DC EP
簡素で飾らない楽曲本来の魅力をむき出しにした、
イアン・マッケイ・プロデュースの美しい作品。
2日間でレコーディングされた
まずは、「2日間でレコーディングされた」ことが本作のポイントです。
6連続リリースの3作目にあたるこの『ディーシー・イーピー』は、「インナーイヤー・スタジオ」でわずか2日間でレコーディングされました。
本作の楽曲は、ジョンが『バイ・ザ・ウェイ・ツアー』中に作った楽曲です。
ツアー中ジョンは、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドをよく聴いていたらしく、どこかしこにメランコリックなそのムードを感じることが出来ます。
プロデュースをイアン・マッケイに依頼
つぎに、「プロデュースをイアン・マッケイに依頼」これはかなり重要ポイント。
ジョンは過去のソロ作品において、全てセルフプロデュースで制作してきました。
ジョンはその慣れたプロセスを人に委ねる事を思いつき、フガジのイアン・マッケイに依頼します。
更に、本作は、マイナー・スレットやフガジのレコーディングでお馴染みの、「インナーイヤー・スタジオ」でレコーディングされ、楽器、アンプ、レコーディング機材など、全てジョン自前ではなく、人の力を借りるというところにこだわって制作されています。
「ディゾルヴ(Dissolve)」では、フガジのギー・ピチョットのレスポール・ジュニアを借りて演奏しています。
ドラムをジェリー・ブッシャー(フガジ)に依頼
最後に、「ドラムをジェリー・ブッシャー(フガジ)に依頼」これも重要ポイントです。
ジェリー・ブッシャーのドラムはタイトで、ポスト・ハードコアの独特なシティ感があって、硬さがあり、エッジが立っててかっこいい。
本作で、ジョンは、制作の全てをフガジ・ファミリーと共にし、『バイ・ザ・ウェイ』の「ドースト(Dosed)」や、「テアー(Tear)」などに通じるソフトでメロウな佳曲を、『人に委ねた』ことで得られた学びの数々が、今後の作品制作にも作用していく。
6.6thアルバム: Inside Of Emptiness
5日間でレコーディングされた
まずは、「5日間でレコーディングされた」ことが本作のポイントです。
本作のほとんどのプロダクションは、ジョンとジョシュの二人で行われました。
本作制作はわずか5日間。
たった5日間で10曲40分のアルバムを仕上げています。
驚異的すぎる。
ヘヴィな歌詞
つぎに、「ヘヴィな歌詞」これも、本作のポイントです。
本作は、ほぼ全てにおいて優しくメロウな特徴を持った曲が多いのですが、歌詞の内容は極めてヘヴィ。
「空虚」、「寂しさ」、「悲しさ」、「虚しさ」などをテーマにした歌詞は、涙腺ゆるみまくりな美しいソングライティングと溶け合い、心揺さぶられる。
ジョン・フルシアンテ流グランジ
最後に、「ジョン・フルシアンテ流グランジ」なところも、本作のポイントです。
本作は、抑えようのない爆発しそうな感情をともなった作品です。
その爆発力は、カート(コバーン)が訴えたグランジの世界観に近い。
悲しみ、そして優しさ。
苦しみの時期(1992年〜1998年)を乗り越えたジョンだからこそ、説得力のある優しさがにじみ出ています。
「ルック・オン(Look On)」のジョンによるジョンの真骨頂的なギターソロ必聴。
「666」には、オマーが3:37からギターソロを担当しています。
オマーが入るとたちまちマーズ・ヴォルタのようなカオスが現れるセンスには脱帽。
7.ジョシュ連名: A Sphere In The Heart Of Silence
ジョシュと連名の作品
まずは、「ジョシュと連名の作品」、これが本作の重要ポイントです。
本作は「ジョンとジョシュ」初の連名名義によるリリース。
今までと何が違うのか?
シンセ主体のポストパンク
次に、「シンセ主体のポストパンク」、これも重要ポイントです。
今までと何が違うのか?
そう、シンセ主体の楽器編成というところが、本作が以前と圧倒的に違うポイントなんです。
本作では、シンセとシーケンサーを多用しています。
なので、響きはかなりエレクトロニカ的。
でも、あくまでもポストパンク方向からのアプローチで制作されている。
だから、本質的には『インサイド・オブ・エンプティネス』で、表現していた魂の在り方と変わりはない。と、ジョンは言います。
制御された電子楽器を使用して、感情のこもった作品に仕上げています。
「アフター・グロウ(After Glow)」は、ここまでの連作を整理するようでもあり、複雑に多様な要素が溶け合う。
「ウォールズ(Walls)」での電子楽器によるアプローチには、グランジの精神を感じます。
冷淡にプログラムされたビートが追ってきた後、ジョシュの生ドラムが背後から襲ってくるという構成が、超かっこいい。
ジョシュの美しいボーカル
最後に、「ジョシュの美しいボーカル」、これも重要ポイントです。
「コミュニーク(Communique)」、「アット・ユア・エネミーズ(At Your Enemies)」、「サロゲート・ピープル(Surrogate People)」のリード・ボーカルは、ジョシュが担当しています。
ジョシュの繊細で優しい、でも力強い、じわじわ燃えるような歌唱も素晴らしくて。
聴き入ってしまう。
8.7thアルバム: Curtains
本作で連続リリースが完結した
まずは、「本作で連続リリースが完結した」ことが本作のポイントです。
6連続リリースの完結編である本作は、前作の『ア・スフィアー・イン・ザ・ハート・オブ・サイレンス』とは対照的に、全編アコースティックを主体とした編成による作品です。
ジョン・フルシアンテの自宅で、リビングのリラックスした環境で宅録されました。
ドラムをオートラックスのカーラ・アザールに依頼
つぎに、「ドラムをオートラックスのカーラ・アザールに依頼した」ところも本作のポイントです。
本作のドラムは、ジャック・ホワイトのソロなどでも活躍するオートラックスのカーラ・アザールを起用しました。
「優しく」、「繊細で知的」、そして「切れのあるビート」をもたらしています。
ちなみに、本作にも「レバー・プルド(Lever Pulled)」と、「アンヌ(Anne)」2曲でオマーがリードギターで参加しています。
ジョンのボーカルが清々しい
最後に、「ジョンのボーカルが清々しい」ところも本作のポイントです。
本作は、温かみのあるアコースティックサウンドを基調としており、ジョンのボーカルにフォーカスしています。
そのため、基本的に演奏のほとんどが、歌を引き立てる穏やかな仕上がり。
これがめちゃいい。
ジョンのソングライティングの素晴らしさ、メロディーとハーモニーの美しさを堪能できる大傑作。
「ザ・パスト・リシーズ(The Past Recedes)」、「レバー・プルド(Lever Pulled)」、「ユア・ウォーニング(Your Warning)」、「ホープ(Hope)」など、佳曲揃い。
9.アタクシア後編: AW Ⅱ
珠玉のセッション後編
まずは、「珠玉のセッション後編」、これが本作のポイントです。
2004年1月の2週間でレコーディングされた『オートマティック・ライティング』の後半が本作に収録されています。
ポストパンク直系で後半も超かっこいいい。
後半も神がかってる
つぎに、「後半も神がかってる」これも本作の重要ポイントです。
後半も三者は神がかってる。
ベースの陶酔リフが、グイグイ引きすりこんでいく「アテンション(Attention)」。
演奏の完成度がめちゃめちゃ高い。
「ハンズ(Hands)」の呪術的な手拍子がチャント的でもあり、ドラムとの絡みやアイデアが量産されてくる様がかっこよすぎる。
ジョンがリスペクトするギタリストたちの香りが漂う、「ザ・ソルジャー(The Soldier)」はマガジンのジョン・マッギオーク(ジョン・マクガフ)や、ギャング・オブ・フォーのアンディ・ギルを思わせ、たまらん。かっけぇえ。
10.8thアルバム: The Empyrean
サイケデリックなコンセプトアルバムである
まずは、「サイケデリックなコンセプトアルバムである」ことが本作のポイント。
本作は、非常に作り込まれています。
じっくり丁寧に作った「サイケデリック」な作品です。
1曲目「ビフォア・ザ・ビギニング(Before The Begginig)」は、ファンカデリックの「マゴット・ブレイン」の引用。
1曲目が象徴するように、精神世界にフォーカスしたサイケデリックな作品です。
2曲目「ソング・トゥ・サイレン(Song To Siren)」は、ティム・バックリィのカバー。
ちなみに本作の制作時期は、『ステイディアム・アーケイディアム・ワールドツアー』の真っ只中に行われています。
豪華ゲストの参加
つぎに、「豪華ゲストの参加」ことも本作のポイント。
本作には、ゲストも多く参加しています。
ジョシュも全編でサポート。
レッチリのフリーも多くの楽曲でベースを演奏しており、ドラマティックな楽曲展開を盛り上げます。
ザ・スミスのジョニー・マーも参加していて、「イナフ・オブ・ミー(Enough of Me)」では鮮やかなエレキギターを、「セントラル(Central)」では力強いアコースティックギターを、ジョニー・マーのセンスが光る。
“Enough of Me” / “One More of Me” を収録
最後に、「”Enough of Me” / “One More of Me” を収録」しているところも本作のポイント。
「イナフ・オブ・ミー(Enough of Me)」と、「ワン・モア・オブ・ミー(One More of Me)」は、
共通のメロディを持っていますが、その語り手は異なる人格、存在で、ジョン・フルシアンテは発声をコントロールすることで、その異なるキャラクターを演じ分けています。
ソナス・カルテットのストリングスも相まって、ミュージカルの一幕を思わせるドラマティックなアレンジが最高にかっこいいこの2曲。
完成度超高いです。
11.創作の泉
2004年から2009年までにジョン・フルシアンテは9作品をリリースしており、驚異的なことにそれらの作品の多くはレッチリのアルバム制作前の約1年ほどで制作されています!
アンディ・ウォーホルが天才の定義に「多作」であることを言及していた記事を思い出しました。まさに、ジョン・フルシアンテは多作。つまり、天才。
今日は以上です。
skでした。
最後まで読んでくださりありがとうございます!
記事が参考になりましたら幸いです。
※深みを増した極上のグルーヴ
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